禁錮

 「ブログたまに読んでます」とわざわざ声をかけてくれる人は、こんなブログを読んでくれているからというわけでなく好印象な方々ばかりだったので、もっと好きなことを書いても案外許されるかもしれない、と思いました。





物心が付いた頃から、私には絶対的な味方がいて、大人になった今でもふとした時それに掌を合わせる。ご先祖様的なことですからね勝手にスピリチュアルじゃないよ。


幼少から享けてきた愛情はこんなふうに今でも側にあるからこそ、時々吹っ切れたようになって、本当は誰に嫌われたって構わないことを思い出す。けどそれは誰かを傷つけてもいいという解釈では決してなくて、そこの塩梅を上手く調整できず身勝手な失敗を日々繰り返しては毎晩落ち込んでいる。

ねぇ、それって結局、自分の為でしょ。







絡まる糸を見つめながら今、最優先すべきことは何だろうかと考えていた。

無理に解こうとして指を入れる程、益々絡まっていくことはこれまでの経験から知っているから怖くなる。

失うものなんてなくて、これ程までに恵まれた環境で、何もしなければ何も起こらない、ぬるま湯温泉は心地が好くなかったといえば嘘になるけど、ぬるま湯が冷めていく時に体温が奪われていくあの感覚を、恐ろしさを、浴槽でよく寝てしまうから知っている。





今日は何もしたくなかった。ご飯も食べたくなかったし、音楽も聴きたくなかったし、本も読みたくなかったし、とにかく生きていることを実感するのが嫌だった。人と話すことは好きなはずなのに、誰かとの会話にも上手く相槌が打てなかったりした。




帰り道ただ電車に乗っているだけではどうしても色んなことを考えてしまうから、聴きたい曲もないので読み掛けの小説に結局のめり込むことにした。

私がどんなふうに本当に性格が悪いのかがバレてしまいそうで、この作者が好きなことを人と共有することはないけど、この人の作品を読んでいて、とても性格が悪いのだろうなと思ってしまうのと同じぐらい、全く性格が悪いと思えなくて(こういうとこが性格が悪い)、この人ぐらい私も頭が賢かったら、こんな時でももっと作品を楽しめて、救いを見つけられたかもなぁと感じていた。




余計なことばかり考えていたわけではなく、ちゃんとのめり込んでクライマックスに差し掛かったところで最寄駅に到着した。



緑の風が昨日よりも冷たくなっていて、いい加減衣替えを始めようと決め込んでから、自転車を飛ばして帰った。

帰ってこられて、よかった。








〜fln〜







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